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Dojo―道場

Dojo―道場 (文春文庫)
 入門者300人から1人と言われる、強豪空手道場の黒帯を持ちながら、会社からリストラされ、気弱で、超お人好しな男性が主人公のお話。そんな性格の人間が、それほどの難関の黒帯を締めることが出来るのか?という疑問が湧きますが、そこはお話ということで納得しましょう。
 そんな主人公が、元日本チャンピオンの先輩が起こした道場を押しつけられ、再就職活動も進められないまま、ずるずると道場再建に奮闘してます。そこには、同じくリストラされた中年の空手初心者や、暗い過去を持つ恋人らが集まり、人の弱さから生じる難題に立ち向かっていきます。
 この巻では、5つのエピソードが収められていますが、いずれもその難題を完全には解決できないことで、現実社会の問題の深さを描き、そこに立ち向かい悩む主人公の様子が、現実を完全にはあきらめない気持ちを起こさせてくれる気がします。
 空手という素材を生かすためか、諜報機関などが絡む、やや突拍子もない展開があったり、エピソードごとに同じ人物の性格が少々変化したりと、読みにくい部分もありますが、この本の本質は、様々な人間の関わりを描いている部分であり、この部分を楽しむ物語だと思います。

日本を救うインド人

日本を救うインド人 (講談社+α新書)
 旧東京銀行のインド支店長を務めた後、インド進出を行う日本企業のコンサルタント企業を立ち上げた著者が記す、インドのビジネス事情。
 日本人は「沈黙は金」と言いますが、インドでは「言うのはただ」という気質を持っているとか。植民地時代など、日本人が理解しにくい時代背景を持つことから、その考え方も受け入れ難い部分が多いようです。ただ、この辺を理解できれば、中間職の人間がしっかりしているとか、ビジネスでお付き合いしやすいことも多いようです。
 また本書の終盤では、インドの経済情勢も踏まえて、今後の日本とインドの発展のための、著者のビジョンが説明されています。私自身はインドに行ったことがないので、お役立ち度は判断できないのですが、なかなか中身の濃い本だと思いました。

私の部下はイギリス人

 私の部下はイギリス人―アングロサクソンが世界を牛耳っているわけ
 日本メーカーのイギリス法人で社長を務めた著者のエッセイ。オーストラリア、アメリカにも出向されていたそうで、イギリスだけでなく、アングロサクソン一般の印象も綴られています。
 内容は、実際に経験したことと、それに対する考察みたいなことに分けられます。考察はちょっと飛躍しすぎた内容が多いので、実際の経験談だけ参考にすればよいかなぁ思いました。ただ、アングロサクソンに対する悪い印象が多く、読み終わった後は、世界の人々は性悪説で見るべきなのかと、ちょっと悲観的になってしまいました。

ウルトラ・ダラー (新潮文庫)

ウルトラ・ダラー (新潮文庫)
 偽百ドル札をめぐる、各国諜報員たちの暗躍を綴った小説。著者が外交ジャーナリストで、多くの事実が盛り込まれているそうです。なんでも、この小説が発表された後に、それを追うように、同様の事件が現実になったとか。私もニュースなどで、スーパーXという偽札とか、それを判別できる機械とか、小説に出てくる物を見た記憶があります。ただし、事実とは異なることも描かれているようなので、この内容を鵜呑みにするのは危険。まぁ、小説ですからね。ただ小説としては、終わり方がぐだぐだで残念。多くの謎は伏せられたまま、ぼやけた描写のアクションシーンに突入、その後どうなる?という完全に尻切れトンボのところで終わりでした。外交とか、経済に関係のある人だったら、自分の知る現実と対比しながら、ある程度楽しめるかもしれません。

iPadによって失うもの生まれるもの

iPadは、本棚なきコトバダイバーたちを生む
 表題にある「コトバダイバー」、もっと本を読もうという国の運動みたいですが、リンク先を見ても意図がよく分かりません。本文でもほとんど触れられないし、まぁ、それはそれとして。
 本題は、新しい便利な道具によって、失われていく能力があるということ。iPodによるデジタルサウンドは、曲間のノイズの聞き分け能力を失わせたとか。まぁ、これは無くなっても問題ない能力ですが、圧縮音源は、高音部分を削っちゃっているとかありますので、実際、聴力が衰えているのかもしれません。
 では、iPadの登場では何が失われるのか?本文では、本棚が引き合いに出されていましたが、私は速読が失われる可能性があるのではないかと思いました。以前テレビで見た速読は、1秒間に2,3枚ページをめくっていきながら、内容を覚えていました。これには、ページをめくる動作(リズム、感触)、斜め読み、見やすい印刷紙面などが、必要要素ではないかと思います。これは、現在の電子書籍では実現できないでしょう。ただし、表示画面がさらにくっきりとなり、表示切り替えが早くなると、新しい速読方法が出てくる可能性があるとも思います。現状では、自分が読みやすい文字の大きさを選べるとか、スクロール速度を調整するとか、自分に合った文章の読み方が定着しつつあります。あとは、台詞の色やフォントが、話す人によって変わるとか、新しい表現方法が出てくるかもしれません。その中から、紙の本よりも早く読む方法が生まれてくると思います。ただ、そう考えると、電子書籍の本格的な普及は、そのような新しい読み方が定着するとき、つまり5年は先になるような気がします。

(フロッピーの動作音で、グレーターデーモンの登場を聞き分けるくだりを入れたかったけど、無理でした...)

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